わたしの実家には中2階がありまして、ふすまを開けると、そこには中2階に上がる階段が現れるのです。和室から見たら、ただの物入のふすまにしか見えないのですが、なんかちょっと隠れ家みたいになっていました。今でも多分あるとは思いますが、最近はそこのふすまを開けたことが無いのです。
その、中2階には普段使わない物、お客さん布団とか食器などが仕舞ってありました。時々、屋根にお布団を干したりする時に上がって、物置状態の中を見たりした記憶があります。そんな物置に白地に青い絵柄のお皿などが積んでありました。
小学生くらいの時、電車に乗って「せともの祭り」に出かけたことがあったようにも思います。川の両脇の道に、テントを張った多くの露店で「せともの」を見た記憶があります。
そんな環境からだったのか、陶器を観るのが好きなのです。市役所に入庁した時、陶芸クラブに入部しようとしたのですが、部長クラスが部員で何となくお断りされたのです。
でも、機会があれば、将来、使うであろうお皿や茶わんを買うのが趣味でした。
そんなこんなで陶芸に縁がなかったのですが、30年くらい前に、お友だちに陶芸をする人がいて、有り難いことに、月一、愛知県陶磁美術館の体験教室に通うことが出来たのです。
陶磁美術館の体験教室は、予約もしないで行けたので、私にはとっても都合がよかったところです。ベテランから私のような初心者まで、誰でも通うことが出来、プロかしらと思う作品まで有るのです。体験教室に来た人の作品、焼きから乾燥、絵付け作品を棚に並べてあるので参考に見たりできたのです。真似してみたり、いい刺激でした。
その後、今の仕事に出会い教室には通えなくなったのでした。でも、焼き物を観るのが好きで、信楽や多治見、品野陶磁器センターにも行ったりしてました。
そして、15年前、姪っ子が常滑の焼き物の散歩道に住むことになり、月に2回くらい子守に行ったりしていました。私は、常滑の風景が大好きです。煙突があり、焼き物を見たりなんか落ち着くのです。




そして今回、地質クラブで「瀬戸̠加仙鉱山とノベルティー創造館」に行くことが出来ました。1000年も続く焼き物の産地瀬戸市。
知ってました?満古焼も常滑焼もシーサーや、ノリタケや鳴海製陶のボンチャイナのお皿にも、その他、いろんな焼き物の土にも瀬戸の蛙目(ガイロメ)粘土が使われているのですって。さらに、化粧品やガラスの原料までも瀬戸の土が使われているんだそうです。そして、最近ではセラミックまでも瀬戸の土からできているそうです。改めて、こんな素晴らしい土のある瀬戸市、モット誇りに思って行かなくちゃあねと思いました。
仲間が「陶磁器と陶器の違い」いい質問をしてくれました。知ってました??私は何となく、ガラスの土が多く入っているのが陶磁器で、粘土で作ったのが陶器なんてね、材料の違いだろうってね。いえいえ、焼くときの温度だそうです。陶磁器は1200度以上で青い炎、陶器はそれより低い赤い炎で焼くのだそうですよ。今日一番の勉強になりました。
そして、「ノベルティー」瀬戸の産物、第二次世界大戦直後から高度経済成長期のころまで、日本の輸出品の筆頭だったそうです。我が家にもあったような、でも、てっきり外国土産と思っていました。だってフランス人形のような、ヨーロッパ風の作りでしたから。日本から輸出していたなんて、それも瀬戸からって、ほんと知らない事ばかり、こんな近いところに住んでいるのにね。
小学校の遠足でぜひ行ってほしいん場所ですね。
瀬戸の産物、実家にあったお皿は「瀬戸染付焼」だったようです。
瀬戸の商店街、「藤井聡太くん」のお祝いで時々テレビに映る場所って、実際見たら、残念な商店街なんです。
モット、みんなで盛り上げませんか??なんてね、こんな素晴らしい瀬戸市。
帰ってきてから思い出したことがありました。もう一人の姪っ子はデザインを学んだあと、瀬戸の陶器屋さんに就職していた時期があり、早速聞きました。
そこは「中外陶園」でした。この名前のお皿持ってるような気がします。彼女の作った焼き物がお店に並んでいた時もあったようでした。
今は逗子に住んでいるので、実家に帰ってきたときに、一緒に行きたい瀬戸の街です。
国際芸術祭「あいち2025」9月13(土)~11月30日(日)まで、愛知芸術文化センター、愛知県陶磁美術館、瀬戸市のまちなか会場で開催予定です。地質クラブで訪ねた「加仙鉱山」も会場になるようです。
この機会に瀬戸に行ってみましょう。